はじめに|トランプ関税、再び世界を揺らす
2025年4月。ドナルド・トランプ米大統領が発表した「相互関税」は、世界の経済・投資市場に激震を走らせました。発表の翌日、米国株は一斉に暴落し、S&P500は4.8%、ナスダックは6%下落。日本株も大きく影響を受けています。
特に注目すべきは、日本にも24%の関税が課されるという事実。これは、自動車・精密機器をはじめとする輸出依存型の企業にとって、非常に大きな打撃となり得ます。
この記事では、
✅ トランプ関税で「損する人」と「得する人」の違い
✅ 今から意識すべき資産防衛術
✅ 投資行動で“格差社会”に巻き込まれない方法
を、初心者でもわかりやすく解説していきます。
1. トランプの「相互関税」とは?
トランプ氏が今回打ち出した「相互関税」は、100カ国以上の輸入品に対して最低10%の関税を課し、貿易赤字国にはさらに上乗せするという内容です。
主な対象と税率(一部抜粋):
- 中国:54%(既存20%+新たに34%上乗せ)
- 日本:24%
- EU:20%
- 台湾:32%
- インド:26%
- イギリス:10%のみ
しかも、この税率の根拠は極めて曖昧。経済学者や税制専門家からは、「ナンセンス」「貿易赤字は解消されず、むしろ経済に大打撃」との批判が噴出しています。
2. 損する人たち|静かに進む“中間層の崩壊”
① 海外依存が高い企業の株を持っている人
トヨタやソニーのような輸出型大企業に投資していた人は要注意です。米国向けの関税が24%にもなれば、価格競争力は低下し、業績悪化→株価下落という連鎖は避けられません。
→ 米中にサプライチェーンを依存していたAppleやAmazonもすでに大きく下落。
→ 日本ではキーエンス、ファナック、村田製作所なども影響必至。
② 投資をしていない一般消費者
関税は結局、企業のコスト増=商品の値上げという形で、私たち消費者の生活に跳ね返ってきます。
✅ 日用品や食品の値上げ
✅ 電子機器・自動車の価格上昇
✅ サブスクや輸入サービスも値上がりの懸念
結果的に、投資で資産を守る術を持たない人ほど損をするのです。
③ 投資を我慢して現金だけを保有している人
物価が上がると「現金の価値」は下がります。投資をしていない、あるいは「暴落が怖いからまだ始めていない」という人も、実質的に資産を目減りさせている状態に陥ります。
3. 得する人たち|情報と行動力が資産を守る
① 国内内需企業に投資している人
関税の影響を受けにくい、あるいはむしろ追い風になる国内中心の企業があります。
✅ 例)イオン、ニトリ、関西電力、KDDI、JR各社
→ 海外からの輸入品が高くなることで、国内企業の商品・サービスが選ばれやすくなるため、売上増も見込めます。
② “分散投資”を実行している人
✅ 米国+日本+新興国のETF
✅ 債券やREITで値動きを緩和
✅ 外貨建て資産で円安・インフレに備える
こうした柔軟なポートフォリオを持つ人は、どの国がダメになっても立て直しが可能です。
③ 情報を活用して“早く動いた”人
トランプ発言の前後で資金移動できた人は、回避または逆に儲けるチャンスを得ています。
→ 事前に防御的な銘柄に切り替えたり、インバースETFを活用するなど、「行動力」がモノを言いました。
4. トランプ関税と“格差社会”の関係
かつての世界大恐慌の原因は、1930年のスムート・ホーレー法による関税引き上げ。トランプ氏の政策は、これと同じ過ちを繰り返していると専門家は警鐘を鳴らします。
その影響は、「政治」や「企業業績」だけでなく、一般の生活者の“資産格差”にまで及びます。
◆ なぜ格差は広がるのか?
- 投資している人は、状況をチャンスに変えられる
- 投資していない人は、物価高や所得減に対応できない
つまり、同じ状況にいても「情報」と「行動」が格差を生むのです。
5. 個人投資家が取るべき行動|いま、何をすべきか?
◆ 投資を始める or 続ける
「今はタイミングが悪い?」そんなことはありません。長期的に見れば、下落は“安く買えるチャンス”です。インデックス積立なら、むしろ暴落時の方が買い増しチャンスになります。
◆ 投資先を見直す
- 輸出株 → 内需株へシフト
- 米国株だけ → グローバル分散
- 個別株中心 → ETFなどに切り替え
◆ 情報源を確保する
政治・経済のニュースを毎日3分でも読む習慣を。
おすすめは「日経電子版」「ブルームバーグ」「Reuters」など。
→ 投資の意思決定に差が出ます。
まとめ|トランプ関税は“あなたの財布”に直結している
「アメリカ第一主義」は、「世界同時株安」になる可能性もある政策です。
だからこそ、投資による“自衛”がますます必要になってきます。
✅ 今日から始めるべきこと
- 資産を“持っている人”になる(まずは少額投資)
- 政治と経済のつながりを理解する
- 知識をつけて、「損する側」に回らないようにする
学びを得た今、少しでも早く「得する人」の側に立てるよう、行動しましょう。