研修効果を最大化!AIプロンプト20で「飽きさせない」資料作成テクニック

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はじめに

「せっかく作った研修資料なのに、参加者の反応がいまひとつ……」

そんなモヤモヤを抱えている人事担当者やチームリーダーの方は多いのではないでしょうか。

研修を効果的なものにするには、「内容がわかりやすいこと」と「飽きさせない工夫」の両方が欠かせません。

ただ、日々の通常業務の合間に資料を作るとなると、どうしても時間との勝負になりますよね。

そこで頼れる存在がAIです。

AIを“優秀な教育アシスタント”として活用すれば、資料作成の時間は大幅に短縮でき、内容の質もぐっと引き上げられます。

AIという頼れる相棒と一緒に、研修を「ただ聞くだけの時間」から「成長を実感できる場」へと変えていきましょう。


目次

1. 企画書作成を加速させるプロンプト20選

ここからは、すぐに使える20個のプロンプトをご紹介します。

企画の構成づくりからコンテンツ制作、デザイン補助、そして効果測定まで。

各フェーズで役立つものを厳選しました。


1-1. 研修設計・構成案の作成

まず押さえたいのが研修の“骨格づくり”です。

「誰に・何を・どう伝えるか」という軸がブレないよう、AIに壁打ち相手になってもらうとスムーズに固まります。


No.1 受講者ペルソナの深掘り

  • 目的:受講者のレベルや課題感を明確にし、「自分ごと化」できる内容にする。
1. ロール設定
あなたは企業の人材育成スペシャリストです。

2. 指示内容
今回の研修対象となる[受講者層]の現状を分析してください。
彼らが抱えている業務上の悩み、研修に対するモチベーションの壁、そして研修を通して解決したい潜在的なニーズを3つずつ挙げてください。

3. 入力内容の例
[受講者層]: 入社3年目の若手営業職。数字のプレッシャーを感じ始めている。リーダーシップ研修の前段階。

No.2 共感を生むアイスブレイク案

  • 目的:研修冒頭の緊張をほどき、自然に参加モードへ切り替える。
1. ロール設定
あなたは場作りが得意なファシリテーターです。

2. 指示内容
[研修テーマ]の開始時に行う、5分程度のアイスブレイク案を3つ提案してください。
受講者同士が笑顔で会話でき、かつ本題の導入として自然な流れになるものをお願いします。

3. 入力内容の例
[研修テーマ]: チーム内の心理的安全性向上ワークショップ。オンライン実施。

No.3 ストーリー型カリキュラム作成

  • 目的:知識を並べるだけでなく、「物語のような流れ」で飽きさせない構成にする。
1. ロール設定
あなたはプレゼンテーションの構成作家です。

2. 指示内容
[研修のゴール]を達成するための、2時間の研修構成案を作成してください。
「導入(課題提起)→展開(解決策の提示とワーク)→結び(明日からの行動)」というストーリー構成で、時間配分とともに記述してください。

3. 入力内容の例
[研修のゴール]: コンプライアンスの重要性を理解し、日々の業務で迷った時に正しく判断できるようになる。

No.4 学習目標(KGI/KPI)の設定

  • 目的:研修の成功を“測れる形”にし、評価と改善につなげる。
1. ロール設定
あなたは成果にコミットする研修プランナーです。

2. 指示内容
[研修テーマ]において、研修直後の「理解度(KPI)」と、3ヶ月後の「行動変容(KGI)」の目標例を具体的に設定してください。
定量的・定性的な視点の両方を含めてください。

3. 入力内容の例
[研修テーマ]: マネージャー向け、部下のメンタルヘルスケア研修。

No.5 タイムマネジメント・進行表

  • 目的:詰め込みすぎを防ぎ、余裕のある進行を計画する。
1. ロール設定
あなたはタイムキーパー兼イベントディレクターです。

2. 指示内容
以下の[研修要素]をすべて盛り込み、休憩時間を含めた無理のない[所要時間]のタイムテーブルを作成してください。
集中力が切れやすいタイミングには、リフレッシュ要素を入れてください。

3. 入力内容の例
[所要時間]: 午後13:00〜17:00(4時間)
[研修要素]: 座学、グループディスカッション、発表、質疑応答。

1-2. コンテンツ・原稿作成

骨格ができたら、次は中身の肉付けです。

専門用語を噛み砕いたり、事例を生成したりといった作業は、AIがとても得意とする領域です。


No.6 専門用語の「超・翻訳」

  • 目的:難しい概念を、直感的に理解できる比喩で説明する。
1. ロール設定
あなたは「世界一わかりやすい授業」をする講師です。

2. 指示内容
[専門用語・概念]について、専門知識がない人でも一発でイメージできるよう、身近な例え話(メタファー)を使って解説してください。
小学生にも伝わるレベルでお願いします。

3. 入力内容の例
[専門用語・概念]: DX(デジタルトランスフォーメーション)の本質的な意味。単なるIT化との違い。

No.7 リアルな失敗事例の生成

  • 目的:現場で起こりがちな“あるある”を提示し、当事者意識を高める。
1. ロール設定
あなたは現場経験豊富なベテラン社員です。

2. 指示内容
[業務内容]において、新人が陥りやすい失敗事例(ケーススタディ)を2つ作成してください。
状況描写、新人の心理、その結果起きたトラブルを含め、リアリティのある内容にしてください。

3. 入力内容の例
[業務内容]: クライアントへのメール対応とアポイント調整。

No.8 ロールプレイング・シナリオ

  • 目的:実践的スキルを身につけるための、具体的な会話台本を作る。
1. ロール設定
あなたは演劇の脚本家兼ビジネストレーナーです。

2. 指示内容
[シチュエーション]を想定した、ペアワーク用のロールプレイング台本を作成してください。
「良い対応例」と「悪い対応例」の2パターンを用意し、それぞれの会話のポイントを解説してください。

3. 入力内容の例
[シチュエーション]: 納期遅れが発生し、怒っている顧客への初期対応と謝罪。

No.9 クイズ・確認テスト作成

  • 目的:ゲーム感覚で知識を定着させるクイズを用意する。
1. ロール設定
あなたはクイズ番組の構成作家です。

2. 指示内容
ここまでの[学習内容]に基づき、受講者が間違えやすいポイントを突いた「3択クイズ」を3問作成してください。
正解と、なぜその選択肢が正解なのかの簡潔な解説も付けてください。

3. 入力内容の例
[学習内容]: 情報セキュリティのパスワード管理と、フィッシングメールの見分け方。

No.10 質疑応答の想定問答集(FAQ)

  • 目的:講師が答えに詰まらず、自信を持って登壇できるようにする。
1. ロール設定
あなたは批判的思考が得意な論客です。

2. 指示内容
今回の[研修内容]に対して、受講者から出そうな「鋭い質問」や「現場の不満」を5つ予想し、それに対する建設的で納得感のある回答案を作成してください。

3. 入力内容の例
[研修内容]: 新しい経費精算システムの導入説明会。従来より手順が増える部分がある。

1-3. 資料デザイン・可視化

テキストが整ったら、次は「見せ方」の工夫です。

スライド構成や図解のアイデアは、AIに頼むと驚くほど早く形になります。


No.11 スライド箇条書きの要約

  • 目的:文字がぎっしり詰まったスライドを避け、視認性の高いスライドにする。
1. ロール設定
あなたはプレゼン資料作成のプロデザイナーです。

2. 指示内容
以下の[原稿テキスト]の内容を、プレゼンスライド1枚に収まるように要約してください。
要点は3つ以内の箇条書きにし、タイトルはキャッチーなものにしてください。

3. 入力内容の例
[原稿テキスト]: (説明したい長い文章を貼り付ける)

No.12 図解・グラフのアイデア出し

  • 目的:言葉で説明するよりも伝わりやすい「図解」のイメージを作る。
1. ロール設定
あなたはインフォグラフィックデザイナーです。

2. 指示内容
[説明したいデータや関係性]を視覚的に伝えるために、どのような図解やグラフを使うのが最適ですか?
具体的なレイアウト案(例:フローチャート、対比図、ピラミッド図など)を3つ提案してください。

3. 入力内容の例
[説明したいデータや関係性]: 従来の業務フローと、AI導入後の新しい業務フローの工数比較。

No.13 画像生成AI用のプロンプト作成

  • 目的:フリー素材を探す時間をゼロにし、イメージ通りの挿絵を作る。
1. ロール設定
あなたはAIアートディレクターです。

2. 指示内容
[表現したいシーン]を表す挿絵を画像生成AI(DALL-E3やMidjourney)で作るための、英語のプロンプトを作成してください。
スタイルは「ビジネスライクなフラットイラスト」で指定してください。

3. 入力内容の例
[表現したいシーン]: 多様な国籍のチームメンバーが、オンライン会議で活発に意見交換している様子。

No.14 配色・デザインテイスト提案

  • 目的:研修の雰囲気に合った色使いで、資料全体の統一感を出す。
1. ロール設定
あなたは色彩心理学に詳しいカラーコーディネーターです。

2. 指示内容
[研修のテーマ・雰囲気]にマッチする、スライドのメインカラー、アクセントカラー、背景色の組み合わせを提案してください。
その色が受講者に与える心理的効果も教えてください。

3. 入力内容の例
[研修のテーマ・雰囲気]: 新入社員向けの、元気で前向きなマインドセット研修。

No.15 講師用カンペ(スクリプト)作成

  • 目的:スライドに書ききれない補足説明を、講師が自然に話せるよう整理する。
1. ロール設定
あなたはスピーチライターです。

2. 指示内容
この[スライド内容]を表示している時に、講師が話すべきスクリプト(台本)を作成してください。
スライドを読み上げるのではなく、補足情報やエピソードを交えた話し言葉にしてください。

3. 入力内容の例
[スライド内容]: 「PDCAサイクルの重要性」と書かれたスライド。

1-4. 定着化・効果測定

研修は“やって終わり”ではありません。

むしろ、現場に持ち帰ってからの行動が、本当の成果につながります。

AIを使って、学びが続く仕組みをつくりましょう。


No.16 アクションプランシート作成

  • 目的:研修翌日から実際に動けるよう、受講者に具体的な行動を宣言させる。
1. ロール設定
あなたは行動習慣化のコーチです。

2. 指示内容
研修で学んだことを現場で実践するための「アクションプランシート」のフォーマットを作成してください。
具体的な行動、期限、達成確認の方法を記入できる空欄を含めてください。

3. 入力内容の例
[研修テーマ]: タイムマネジメントと優先順位付け。

No.17 フォローアップメール文面

  • 目的:研修から1週間後にリマインドを送り、モチベーションを再点火する。
1. ロール設定
あなたはモチベーターとなるメンターです。

2. 指示内容
研修から1週間後に受講者へ送るフォローアップメールの文面を作成してください。
研修の要点の振り返りと、実践状況を気遣う温かいメッセージを入れてください。

3. 入力内容の例
[研修の要点]: 報告・連絡・相談(ホウレンソウ)のタイミングと質の向上。

No.18 アンケート設問の設計

  • 目的:次回の改善につながる本質的なフィードバックを集める。
1. ロール設定
あなたはマーケティングリサーチャーです。

2. 指示内容
今回の研修に対する満足度アンケートの設問案を作成してください。
単なる「良かった/悪かった」だけでなく、どの部分が実務に役立ちそうか、理解度はどうかを深掘りできる質問を5つ用意してください。

3. 入力内容の例
[研修形式]: 3時間のオンライン座学+ワークショップ。

No.19 マイクロラーニング化

  • 目的:忙しい社員でも短時間で復習できる形式にする。
1. ロール設定
あなたは要約のプロフェッショナルです。

2. 指示内容
[研修の全文テキスト]をもとに、社内チャットで毎朝1つずつ配信できるような「1分で読める復習コラム」を5日分作成してください。

3. 入力内容の例
[研修の全文テキスト]: (研修の台本や資料の内容を貼り付け)

No.20 上司への報告書作成

  • 目的:研修の効果を上司や経営層に分かりやすく伝える。
1. ロール設定
あなたは論理的なビジネスライターです。

2. 指示内容
実施した[研修の概要と結果]をもとに、上司に提出する実施報告書の構成案を作成してください。
実施目的、参加者の様子、アンケート結果のサマリ、今後の課題を含めてください。

3. 入力内容の例
[研修の概要と結果]: 参加率90%、アンケート満足度4.5/5。ワーク中の活発な議論が見られた。

2. 複数プロンプトの複合利用の方法

単発のプロンプトだけでも十分効果的ですが、組み合わせて使うことで、まるで「専属の研修開発チーム」がついたようなパワーを発揮します。


2-1. 複合利用の基本原則

前の出力を次の入力として活用する

AIとの対話は“積み重ね”がポイントです。

「ペルソナ分析」で出た課題を次の「カリキュラム作成」に活用したり、そこで作った構成を「スライド化」の指示に使ったりと、リレーのようにつないでいくことで、一貫性のある質の高い資料になっていきます。

体系的なフローの構築方法

「設計(No.1–5)」
→「制作(No.6–10)」
→「視覚化(No.11–15)」
→「定着(No.16–20)」

この大きな流れを意識して進めると、手戻りを最小限にできます。

いきなりスライド作成から入るのではなく、まずは設計図を固めてから細部を作るイメージです。


2-2. 初心者向けの複合利用の具体例

ここからは「実際にどう組み合わせればいいのか」を、現場でよくあるシーンに沿って紹介します。


例1: 現場の悩みに即した「刺さるカリキュラム」を作る

活用プロンプト:No.1(ペルソナ深掘り)→ No.3(ストーリー構成)

  • No.1を実行
    受講者のリアルな悩み(例:上司への報告が怖い、など)を書き出してもらう。
  • 出力の一部を選択
    抽出された「悩み」「潜在ニーズ」をコピーする。
  • No.3を実行
    コピーした内容を含めつつ、「この悩みを解決する流れで構成を作って」と依頼する。

一方的な押し付けではなく、受講者の感情に寄り添った納得感のある構成が完成する。


例2: 実践的な「ロープレ研修」を短時間で準備する

活用プロンプト:No.7(失敗事例)→ No.8(ロープレ・シナリオ)

  • No.7を実行
    現場でよくある失敗事例(例:クレーム対応での言葉選びミス)を生成する。
  • 出力の一部を選択
    生成されたシチュエーションをコピー。
  • No.8を実行
    その内容をもとに、「良い例・悪い例」の会話台本を作らせる。

現場のリアリティを反映した、即戦力の演習資料が整う。


例3: 伝わるスライドと発表原稿をセットで作る

活用プロンプト:No.11(スライド要約)→ No.15(講師用カンペ)

  • No.11を実行
    長文をスライド向けの箇条書きに要約させる。
  • 出力の一部を選択
    完成したスライド案をコピー。
  • No.15を実行
    そのスライドを見せながら話すためのスクリプトを作ってもらう。

スライドはシンプルで見やすく、口頭説明は厚みがある――黄金比のプレゼンが実現する。


まとめ

魅力的な研修資料をつくる鍵は、時間をかけることではなく、受講者の姿をどれだけ想像できるかです。

AIはその想像を具体的な形にし、細かな作業を代わりにこなしてくれる、心強いパートナーといえるでしょう。

まずは「No.1 ペルソナ深掘り」から試してみてください。

AIが導き出す受講者のインサイトに、きっと新しい発見があるはずです。

資料が変わり、研修が変わり、組織が変わる。

その第一歩を、今日から踏み出してみませんか?

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この記事を書いた人

個人事業主や企業担当者、フリーランスなど、すべての働く人に「AIを使いこなす力」を身につけるためのアドバイスをしています。

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